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2008.06.24

僕らは愛を探している。

「みんなに嫌われてもいい。好きな人にたくさん好きになってもらえたら、そっちのほうがずっといい。」
これはきました。がつんと。
 
「ぐるりのこと。」でのカナオ(リリー・フランキー)の存在感が、僕にはなぜだか無性に相方氏を彷彿とさせていたのだけれど、映画を観て、やっと気付いたこと。
翔子(木村多江)が、僕に似ているんだ。
これは翔子とカナオの話であり、僕と相方氏の話でもあるんだ。たぶん。
 
何事もきっちりとしたがる性格で、
でもそれがだんだんできなくなっていって、
そのことがいちばん自分で納得できなくて、
ただただ自分を責め続けるしかなくて、
やがて絵を描くことで少しずつ自分を取り戻していく、
 
その間、ただ側にいるだけのカナオ。
踏み込まない。けれど、決して手を離さない。
この、凄まじさ。
 
どうしても、どうしても、5周年のお祝いに観たかった映画。
一緒に観られて、本当によかった。
川崎の街は雨が止まなかったけれど、
帰りの電車がことごとく止まって、終電に間に合わなかったけれど、
たぶん一生忘れない日曜日の夜だと思う。
 
 
前日にはやはり降り止まない雨の中、同じ場所でAkeboshiのフリーライヴを聴いた。「キャンドルナイト」というこの日の主旨を半強制的にぶち壊す空模様の下、PAの調子がイマイチで若干演りにくそうではあったけれど、相変わらず朴訥な、それでいて雄弁に語り出す音楽が、そこには流れていた。
今朝、つい先日発売されたニューアルバムの特典DVDに収録された、アルバムのレコーディング・ドキュメントを観ていたら、「ぐるりのこと。」の音楽に、彼が起用された理由が、なんだかちょっとわかったような気がした。
 
本当に必要なシーンでしか音楽が使われていない「ぐるりのこと。」で、ラスト、「Peruna」のイントロが流れてくる瞬間の、なんともいえないあの空気感。
「Peruna」って、じゃがいものことなんだってさ。
ごつごつしてて、いびつで、でも食べるとほくほくしてて、あったかくて、まるでこの映画とこの音楽みたいだと思った。

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